概要
ROSPECは核分裂中性子のエネルギースペクトル測定のために設計された中性子スペクトロメータです。原子力発電所や核燃料処理場、武器関連の軍事施設、加速器研究室などでこうした測定が行われる可能性があります。
またROSPECは健康に害を及ぼす可能性のある中性子フィールドの分析を目的としています。スペシャリストが数週間、数ヶ月と時間を費やした以前の方法に比べ、スペクトルや線量のデータが簡単に、日常的に、短時間で得られます。操作方法が非常に簡単なスペクトロメータです。
特長
- 熱中性子から4.5MeVまでのカーマ、最大線量、線量率および周辺線量(H*(10))を算出
- データを簡単に、日常的に、短時間で作成
- 必要なエレクトロニクス、ケーブル、ラップトップPC、UPSバッテリーバックアップおよびソフトウェア付ターンキーシステム
- NATO軍事共同研究の運用マニュアルに準拠
- 本装置はカナダ、ドイツ、フランス、アメリカの国防省および米国エネルギー庁(DOE)サイト数ヶ所、ヨーロッパおよび日本の主要燃料加工業者/再処理業者、世界中の研究所で稼動中
仕様
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【中性子検出器部】
- 検出器: 球形ガス検出器(計6台)分解能<10%@1.0MeV
- エネルギーレンジ: 熱中性子から4.5MeV中性子
- 使用環境: (代表的に)20μSv/h〜1mSv/h(2〜100mrem/h)
- ガンマ対中性子比: >10:1
【エレクトロニクス部】
- プリアンプ: 電荷有感型プリアンプ
- アンプ時定数: 10μs
- ADC: 逐次比較型ADC×6台、非直線性<0.03%、256ch/検出器
- 高圧電源: 1.5〜4.0kV、リップル<20mV p-p
【コンピュータ部】
- 現世代ノート型コンピュータ
- データ転送: RS-422(30mケーブル付)※オプションで400m
【電源・寸法・重量】
- 電 源: 110V、50/60Hz バッテリーバックアップ(UPS)約1時間
- 寸 法: 41cm(径)×53cm(高)
- 重 量: 約 23kg(コンピュータ別)