熱分析

熱分析

 

熱分析とは、物質の温度を変化させながらその物質のある物理的性質の温度依存を測定する技法です。 DSCは、試料の融解、ガラス転移、熱履歴、結晶化、硬化、キュリー点等の分析や比熱の測定に利用できます。 TG/DTAは、試料の水分量、灰分量の分析や分解、酸化、耐熱性の評価などに利用できます。 TMAは、試料の膨張率、ガラス転移、軟化点の測定等に利用できます。

1高温領域における熱挙動分析(カオリン鉱物)

◆目的

陶磁器の原料として古くから用いられ、粘土鉱物の一種であるカオリン鉱物についての熱挙動を調査する。

◆手法

示差走査熱量計(高温型DSC):室温~1400℃

◆結果

DSC測定により、脱水による吸熱反応および高温領域(1000~1300℃)におけるγアルミナやムライト等の生成による発熱反応が確認できた。

カオリン鉱物のDSC曲線

2熱重量測定によるカーボンブラックの定量

◆目的

ゴム中のカーボンブラックの定量を行う。

◆手法

示差熱熱重量同時測定装置(TG/DTA)

◆結果

下記のフローにもとづいて解析を行うことで、ゴム中のカーボンブラックの定量値を求めることが可能である。

◆解析
  1. 測定開始時は、不活性ガス(N2)雰囲気で測定を行う。不活性ガス中では、DTAに吸熱ピークを伴うゴムの熱分解による重量減(52.0%)が見られる。
  2. 続いて、雰囲気をAirに切り替えることにより、DTAに発熱ピークを伴う、ゴム中のカーボンブラックの燃焼による重量減(12.3%)が見られる。
  3. 残差は、ゴム中の無機・金属成分である。
  4. この測定によりゴム中のゴム、カーボンブラック、無機・金属の成分比を測定することが可能である。

ゴムのTG-DTA曲線