ワイヤレスセンサネットワークが「MCPCアワード2021」のサービス&ソリューション部門でSDGs特別賞を受賞

セイコーインスツル株式会社は、このほど先進的なモバイルシステム活用事例を表彰する「MCPC award 2021」のサービス&ソリューション部門で、SDGs特別賞を受賞しました。

MCPC award は、業界を超えたモバイルコンピューティングの普及促進団体である「モバイルコンピューティング推進コンソーシアム(MCPC)」が、先進的なモバイルシステム活用事例の表彰を通じて、モバイル、IoT/AI市場の拡大に貢献するためのものです。2003年より始まり今回で19回目を迎えました。

今回受賞したテーマは、「ワイヤレスセンサネットワークの有効活用~エナジーハーベスト技術を元に電力監視、既設システムとの連携~」です。ワイヤレスセンサネットワークとは、無線通信機能を持つ小型センサ端末を建物内に複数設置し、環境情報の測定や設備機器の制御などを行うための無線ネットワークのことです。当社では、2012年より920MHz帯無線を使い、手軽に建物内の電力・温度・湿度・CO2・照度などの計測、見える化ができる無線センサネットワーク「ミスター省エネ」を製造、販売しています。

2019年には、設備の分電盤の電源ケーブルに、CT(カレントトランス)を接続することで電流値を測定、送信するとともに、その電流を電源とする「エネルギーハーベスト(身の回りにあるわずかなエネルギーを電力に変換し活用する)」型のワイヤレス電流センサノードを開発。これにより電源レス、配線レスで、設備の稼働状況や消費電力の見える化を実現しました。

このようなエナジーハーベスト技術により外部電源なしで動作する電流センサから、マルチホップ通信とゲートウェイを介して情報を可視化し、既設システムの電力監視を実現することをはじめ、モニタリングツールの提供、現場に即したインタフェースの対応など、応用範囲が広く環境配慮に優れた省電力技術であることが評価され、このたびの受賞となりました。

気候変動対策として2050年CO2排出実質ゼロを目指すには、工場、オフィス、倉庫などのどこで、どれだけの電力が使用されているかを把握することから始まります。当社ではこれからも電源工事不要で手軽に電力を測定できるワイヤレスセンサネットワーク「ミスター省エネ」の提供を通じ、地球温暖化の防止に貢献したいと考えています。

※マルチホップ通信・・・端末自身が中継器の役割を果たし長距離通信を可能にする技術

◆MCPC award 2021 公式サイト
https://www.mcpc-jp.org/award2021/index.html

◆ワイヤレスセンサネットワーク「ミスター省エネ」
https://www.sii.co.jp/wsn/

以上