トップメッセージ
「匠・小・省」の技術で、次の世代へ確かな未来を

私は、SIIが長年培ってきた精密技術こそが、持続可能な社会の実現に大きな力を発揮できると考えています。気候変動、生物多様性の損失、人権問題など、私たちを取り巻く社会課題はますます複雑化し、企業には事業活動を通じてこれらの課題の解決に貢献することが強く求められています。その期待に、私たちはものづくりで応えていきます。
SIIは創業以来、腕時計づくりで培われた「匠・小・省」の技術を磨き続けてきました。高い精度を追求し、精緻な技とノウハウで新たな価値を創る「匠」、精密加工や高密度実装技術で小型化を実現する「小」、材料やエネルギーなどさまざまな資源を効率的に活用する「省」。この技術思想は、限りある資源を有効に活用しながら新たな価値を創出するものであり、持続可能な社会の実現にも通じています。
私たちのこれらの技術は、様々なところで社会の基盤を支えています。たとえば、自動車のブレーキやインジェクターに使われる金属部品は、人々の安全を守り、小型電池は医療機器の電源として採用され、人々の健康を支えています。そして極小の水晶振動子は、電子機器やIoT機器の小型化と省電力化に貢献し、インクジェットヘッドは、オンデマンド印刷により、インクや材料の削減や廃棄物を減らすことで、環境負荷低減にも貢献しています。私たちの製品は、人々の安全・安心と豊かな暮らしを支えるとともに、限りある資源やエネルギーを大切に使う社会にもつながっていると考えています。
環境分野においては、脱炭素社会の実現を重要な経営課題と位置付けています。国内全拠点で使用電力の100%再生可能エネルギー化を達成するとともに、海外拠点においても再生可能エネルギーへの転換を進めています。さらに、サプライチェーン全体での温室効果ガス排出量削減にも取り組み、事業活動を通じた環境負荷の低減を推進しています。
また、事業活動のあらゆる場面で、人権の尊重は欠かせません。私たちは責任ある調達活動を推進し、サプライヤーとの対話を通じて人権や環境への配慮を高め合っています。お取引先や地域社会をはじめとするステークホルダーの皆さまとともに、より良い社会を築いていきます。
こうした取り組みのすべてを支えるのは、社員一人ひとりの挑戦です。私は社員に、二つのことを大切にしてほしいと伝えています。一つは、ものづくりへの強いこだわりを持ち、自らが関わった製品や仕事が社会の中でどのような価値を生み出しているのかを最後まで見届けること。もう一つは、ものづくりの原点である現場に職種を問わず足を運び、対話を重ねることです。製品の先にある社会と、製品を生み出す現場。その両方に目を向けて得られる気づきが、新たな発想や次の挑戦を生み、より良い製品や仕組み、そしてお客様との信頼関係につながると信じています。
私は、社員一人ひとりとともに挑戦し、成功を分かち合いながら、新たな価値を創り続けていきます。「匠・小・省」の技術をさらに磨き、次の世代へ確かな未来をつないでいくこと。それが、社会から信頼され、必要とされ続けるSIIの使命だと考えています。
代表取締役社長
遠藤 洋一