健康推進
健康推進の考え方
健康は個人の財産であり、また、社員の健康は会社の財産です。SIIではすべての社員がこころもからだも健康で安心して働ける体制と、社員一人ひとりが能力を発揮できる環境が重要だと考えています。定期健康診断、特定保健指導などはもちろんのこと、2022年度からは、社員の働きがいを測る指標として、SIIが所属するセイコーグループ横断でエンゲージメント調査を実施し、これらの結果も参考にしながら健康経営の取り組みを進めています。
2025年3月には「健康経営優良法人 2025」に認定されました。昨年度に引き続き2年連続の認定となりました。
SIIはこれからも社員の健康の維持・増進活動を支援するとともに、健全な職場環境の構築に取り組んでいきます。

各種健診と保健事業
定期健康診断
定期健康診断では、法定項目に加え、早期発見・早期治療につながるように、大腸がん検査、胃がんリスク層別化検査(ABC検診)とバリウム検査を併用した胃がん検診、尿酸とクレアチニン検査、心不全リスクマーカー検査、男性には前立腺がんの検診を実施しています。精度の高い検診の提供を目指し、今後も見直しながら効果的な検査を実施していきます。
定期健康診断の結果からは、血圧・脂質等の基準を超えている割合が高い傾向にあることがわかりました。食堂事業者の協力のもと「ヘルシー定食」の提供を企画し、社員に食生活を振り返ってもらう機会としています。
特定健診および特定保健指導
2024年度もメタボリックシンドロームに着目し、40歳以上の個人を対象とした特定保健指導を実施しました。定期健康診断結果に基づいて、産業医や看護師が保健指導を行い、生活習慣の身近な改善を指導し、その成果も徐々に現れています。
2024年度の特定健診の受診率は90.4%※1、特定保健指導率は24.0%※1となります。特定健診は、達成目標である国の参酌標準に近づいてきましたが、特定保健指導は届きませんでした。少しでも参酌標準に近づくよう推進していきます。
※1 2025年10月時点での見込み値
歯科保健事業
虫歯や歯周病予防の観点から歯科検診を実施しています。歯周病診断キットを郵送して検査する「歯周病リスク検査」では、2024年度は321名が受診しました。社員に歯周病予防の大切さを伝えられるよう今後も実施していきます。
また、社員自ら積極的に歯科医院受診をしてもらえるように、歯科検診代行業者と提携した「無料歯科検診」も行っており、社員が効果的なブラッシング指導や早期の段階での治療を受けられるよう、引き続き実施していきます。
女性のがんを予防
2024年から婦人科を適切に受診するきっかけづくりとして「郵送型子宮頸がんリスク検査(HPV検査)」を導入しました。その他、医療機関での子宮頸がん検診・乳がん検診に対する補助金制度や、人間ドックでの婦人科検診も利用できます。これからも女性の健康を守るための事業に取り組んでいきます。
データヘルス計画
2018年度からスタートした「データヘルス計画」※2も2024年度から第三期を迎えました。SIIでは分析結果に基づいた保健事業を展開しています。
※2 データヘルス計画:2013年6月に閣議決定した「日本再興戦略」において、「全ての健康保険組合に対し、レセプト等のデータの分析、それに基づく加入者の健康保持増進のための事業計画として「データヘルス計画」の作成・公表、事業実施、評価等の取組を求める」ことを掲げている。
家族と一緒に健康づくり
社員および被扶養者が利用できる健康管理Webサイト「KENPOS」では、健康コラムの閲覧や、歩数・体重・睡眠時間・食事などの記録が可能です。インセンティブポイント制度も導入されており、楽しみながら継続できる仕組みで、社員の健康管理を促進しています。KENPOSを活用したウオーキングイベントでは、回を重ねるごとに参加者が増え、同僚や家族と歩数を競い合うなど、健康づくりの輪が広がっています。また、体重や睡眠の記録、健康クイズなどを通じて、運動以外の生活習慣改善にも取り組み、社員の健康意識の向上につなげています。今後も、家族や同僚と楽しく参加できるイベントを継続していきます。
女性の健康
2024年4月より、女性特有の健康課題に関する啓発動画の配信を開始しました。月経前症候群や更年期障害など、女性が直面しやすい健康課題について、予防策や対処法をわかりやすく紹介しています。女性自身の健康への意識向上はもちろん、男性の理解促進も、誰もが安心して働ける職場づくりに不可欠です。今後も継続的に情報発信を行っていきます。
禁煙対策
2024年度のSIIにおける喫煙率は17.9%であり、厚生労働省の調査による成人喫煙率(15.7%)※3を上回る状況となっています。これを受けて、オンライン禁煙プログラムの提供や、喫煙による健康への影響についての周知活動を通じて、喫煙率の低減に取り組んでいます。
※3 令和5年国民健康・栄養調査報告
転倒予防・肩こり腰痛対策
SIIでは、運動習慣の減少により筋力低下や転倒災害のリスク、肩こり・腰痛の増加が懸念されることから、対策として「転倒リスク測定会」や「姿勢測定会」を実施しています。「転倒リスク測定会」では、身体のバランスや筋力をチェックし、専門トレーナーによるアドバイスを提供しました。「姿勢測定会」では、専用機器を用いて骨格の歪みや筋肉の緊張を測定し、結果に基づいた運動指導を行いました。
健康相談窓口の設置
SIIの健康保険組合では外部専門機関と提携し、24時間体制でいつでも健康相談が可能な窓口を設置しています。
また、産業医、看護師との面談や健康相談ができる体制も整えており、在宅勤務者もリモートで面談をすることが可能です。