資源循環
考え方・方針
資源を利用し製品やサービスを提供するメーカーにとって資源循環は重要な経営課題であり「循環型社会」の形成に向けて果たすべき責任はますます重大になってきました。昨今ではサーキュラーエコノミーへの転換が求められています。
SIIでは製品の材料となる鉱物資源やプラスチック、木材や紙などの生物資源、そして生産工程では水資源など多くの資源を利用しています。環境方針において「資源の有限性と貴重さを認識し、資源循環に努める。」とし、製造・販売の場面だけではなく、原材料採取から廃棄・リサイクルまでの全ライフサイクルにおいて、資源の有効活用や廃棄物の削減が重要であると考えています。
まず、3Rの考え方に基づき、上流及び製造の段階から徹底して資源を効率的に利用しています。そして可能な限り再利用し、廃棄物として排出する際にはリサイクルが可能な委託先を開拓し、最終処分場への排出の最小化を図っています。
さらに、製品の企画設計段階から、製品の長寿命化や小型軽量化を図るだけでなく、顧客企業や最終消費者における効率的な資源利用やリサイクル推進に寄与する製品を目指しています。また、品質を十分に確認した上で再生材の利用や再資源化を進めています。
廃棄物・有価物
2025年度の総括
2025年度も、材料利用効率の向上、製品の小型化、有機溶剤の再利用など、地道な資源循環の取り組みを推進しました。
国内拠点における2025年度の廃棄物・有価物排出量は870トンとなり、前年度比で約22トン増加しました。増加の主な要因は、設備更新に伴う空調設備などの廃棄です。一方、再資源化率は93%となり、前年度より向上しました。
海外拠点における2025年度の廃棄物・有価物排出量は1,558トンとなり、生産増に伴い前年度比で290トン増加しました。
廃棄物・有価物排出量

| 国内拠点の廃棄物排出量 870 トン | 前年度比 +2.6% 22 トン増加 |
| 海外拠点の廃棄物排出量 1,558 トン | 前年度比 +22.8% 290 トン増加 |
排出量には有価物を含みます。
端数処理の関係でグラフ値の差と合わない場合があります。
国内拠点 再資源化率

有機溶剤の再利用
SIIでは、製造工程において洗浄や加工などに多種多様な溶剤を使用しています。これらの溶剤の有効活用を通じて、資源循環と環境負荷の低減に取り組んでいます。秋田事業所では2020年度に蒸留再生装置を導入して以来、継続的にイソプロピルアルコール(IPA)の再利用に取り組んでいます。2025年度は、2024年度に使用工程を拡大した効果により、IPAの新規購入量および廃棄量を着実に削減しました。
水資源
2025年度の総括
SIIでは、水を貴重な自然資本と捉え、取水量の削減に加え、製造工程で使用した水の循環利用にも取り組んでいます。
2025年度の取水量は、国内拠点で334千㎥(前年度比約5%増)、海外拠点で149千㎥(前年度比約9%増)となりました。
また、前年度に引き続き、SIIの全生産拠点において水リスク評価を実施しました。さらに、セイコーグループとして取水量に関する第三者検証を受審しました。
取水量

| 国内拠点の取水量 334 千㎥ | 前年度比 +4.8% 15 千㎥ 増加 |
| 海外拠点の取水量 149 千㎥ | 前年度比 +8.7% 12 千㎥ 増加 |
純水のリサイクル
水資源の有効活用に向けた取り組みの一例として、国内外の製造拠点では純水リサイクルなどの水の循環利用を進めています。オフィスでは節水型機器の導入により、日常的な水使用の効率化にも取り組んでいます。
エスアイアイ・クリスタルテクノロジー(株)では、部品の洗浄工程で純水を使用しています。洗浄後の水は処分せずに回収し、純水リサイクルの工程を経て、再び洗浄工程で利用しています。これにより年間約21.0千m³の水を循環利用しています。
水リスク
水リスクには、取水不足、洪水、排水規制の強化、有害物質を含む雨水の流出など、さまざまな要素があります。こうしたリスクを多面的に把握し、適切に対応することが重要です。
SIIでは、全生産拠点を対象に、水リスク評価ツールである世界資源研究所(WRI)のAqueductおよび世界自然保護基金(WWF)のWater Risk Filterを用いて調査を実施しました。調査の結果、現在および2030年時点の予測において、海外4拠点(タイ2拠点、中国2拠点)が水ストレスの高い※地域に位置していることを確認しました。これらの拠点における2025年度の取水量の合計は149千㎥で、SIIグループ全体の取水量の30.8%を占めています。
また、SIIの各事業所では、自社および主要サプライヤーを対象に洪水などのリスクを特定し、発生時の対応策を整備しています。今後も、自社およびサプライチェーンを含む生産拠点を中心に、水リスクの把握と対応に努めていきます。
※ WRI AqueductのWater Stressにおいて、リスク評価が高(High)、及び極めて高い(Extremely High)の拠点

製品の回収と再資源化
SIIでは資源の有効活用のため、業界団体などを通じて使用済みの製品や消耗品の回収と再資源化に取り組んでいます。
| 製品など | 参加団体 |
|---|---|
| ボタン電池の回収 | ボタン電池回収推進センター(一般社団法人電池工業会)![]() |
| 小形二次電池 | 一般社団法人JBR![]() |
| 容器包装 | 公益財団法人日本容器包装リサイクル協会 |

