
スペクトロスコピアンプの出力におけるアナログパルスの振幅は、一般に検出器中に放出された電荷または検出イベントのエネルギーに比例します。アンプ出力の信号レベルのレンジ選択には、ディスクリミネータおよびシングルチャンネルアナライザ(SCA)が使用できます。ディスクリミネータは入力信号が予め設定したしきい値レベルを超えた時だけロジックパルスを出力し、SCAは入力信号のピークがパルス波高ウィンドウ内にある時だけロジックパルスを出力します。
ORTECには非タイミングSCAとタイミングSCAの2タイプあり、SCAの出力ロジック信号を生成する技術でタイプが決まります。モデル550Aや850のような非タイミングSCAは、ウィンドウ設定の範囲に入力信号がある時SCAパルスを出力します。入力信号の立下り端がロワーレベルしきい値を交差すると出力します。モデル551、552、590AのようなタイミングSCAは、測定イベントの発生時間に正確に相関してロジック信号を出力します。この時間関係はSCA出力信号の発生が“ウォークフリー”で、一定のライズタイムでは名目上入力信号の振幅に依存しないことを示します。